■イギリスとワインのつながり
イギリスがなぜワイン? と思う人が多いと思いますが、実は、イギリスは 現在ワイン流通において世界で最も発展した国であるばかりでなく、ワイン並びに他のアルコール飲料に対する情報発進国でもあります。それは、イギリスには古くからワインと切っても切れない歴史があるからです。
ワインの 女王として有名なボルドーは、1152年にヘンリー2世がフランス、アキテーヌのエリオノール妃と結婚してから約300年間もイギリス領でした。 イギリスという大きな市場に向けて盛んに輸出し、その質をどんどん改良し、世界に その名を次第に広めていったのです。
それまで、フランス王室ではブルゴーニュ・ワインを盛んに愛飲していましたが、ルイ15世の寵妃マダム・ポンパドゥールの時代には、ボルドーのラフィットが彼女のお気に入りのワインとなりました。しかし、イギリスが一旦フランスと戦争状態に入ると、フランス・ワインの輸入が止まり、替わりにイタリアやポルトガルにワイン求めていきました。
ポート・ワインを発見し、マルサラを生み出し、マデイラを有名にしたのもイギリスです。 そして今では、ニュー・ワインの開発に大きな影響を及ぼし、その成功の鍵を握るとまで言われています。 最も著名なワインの本の数々がイギリス人によって書かれ、最も評価されているワイン雑誌もイギリスのワイン評論家達によって書かれていることがその証です。
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■イギリスのワイン教育概歴
イギリスには今でも13、14世紀に設立したギルドが残っており、市場の大目付役を担っています。ワインに関しても例外でなく、1300年代に設立したヴィントナーズというギルドがあります。何百年も経った今でもこのヴィントナーズは、現在のイギリスワイン業界の大手企業並びに権威者達により構成され、イギリスのワイン産業をサポートする慈善団体として最高の権威をもっています。
このヴィントナーズが、イギリスにおけるワイン教育を始めたのは1908年。Wine
& Spirit Associationを設立し、それをWine Trade Clubに発展させ、現在の
Wine & Spirit Education Trust を1950年に確立しました。"知識は感覚的知覚を磨く"というモットーのもとに、基礎、初級、中級、上級コースのカリキュラムを組み、ワイン並びにアルコール飲料の教育を行っています。
ヴィントナーズは、更に最高峰のワイン教育機関として、1953年にマスターズ・オブ・ワイン協会
Institute of Maters of Wine を設立し、ワイン業界の専門家に最高水準の資格(マスター・オブ・ワイン。通常略してMWと呼ぶ)を与えるようになりました。
Wine & Spirit Education Trust との協力のもとに実施した第一回目の試験では、21人のうち6人が合格し、2004年現在でマスター・オブ・ワイン資格は、イギリス人、フランス人、ドイツ人、オーストリア人、アメリカ人、カナダ人、ニュージーランド人、オーストラリア人、南アフリカ人等、合計278人に与えられ、世界のワイン業界において活躍、また業界の発展に貢献しています。(アジアからも多くの人がMW試験に挑戦してはいますが、残念ながら今のところ、MWは一人も誕生していません。)
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■業界におけるWSET®の位置付け
イギリスでは、ワイン業に携わる人々はすべてWSET®の教育を受けているのが現状です。ワインショップの店員やトレードのアシスタント達は中級資格取得者、ワイン・ショップの店長やトレーダー達は上級資格取得者、ワインを扱う大手企業の役員や、クリスティーズやサザビーズ等のオークション・ハウスのワイン部ディレクター達はマスター・オブ・ワイン取得者です。
イギリスは日本と同様、ワイン供給国ではなく消費国である為、WSET®の教育は偏ったものではなく、世界に持つ情報網を使って、正確かつ最新の情報を提供しているという点で非常に高く評価されています。
また MW資格所有者のほとんどは Wine & Spirit Education Trust で教育を受けた人々で、その教育マテリアルは世界25カ国で使用されています。
日本では、1997年に初級教本が日本語訳され、1999年には上級教本の訳書が、共に柴田書店から発行されています。
◇ 『新訂版基礎ワイン教本』 2,310円(税込)
◇ 『上級ワイン教本』 9,450円(税込)
すなわち、WSETの資格は、英語圏のみならず、世界で通用するものであり、特にワインを通して海外とコンタクトする人にとって有利な資格と言えます。
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■WSET®の教育システムの特徴
◇世界25カ国で適用される、世界で最も広く知られているワイン教育機関
◇世界的に認められる教育レベル
◇2003年の受験者数12,000人
◇ワイン市場に関する素早い最新情報の入手
◇偏らない、正しい教育内容
◇初心者から専門家まで対象とした、段階を踏んだ教育システム
◇個人に合った勉強方法の選択可能
◇世界的情報ネット・ワークにアプローチ可能 |
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■WSET®のワイン・コース資格
2006年から、下記の通り、日本語で受験できるWSET資格試験のシステム(名称と試験内容)が一部変更となりました。
◆初級<日本語>Intermediate Certificate
◆中級<日本語>International Higher Certificate
◆中級Advanced Certificate= International Higher Certificate<日本語>
+ International Diploma Entry Examination<英語>
※ International Diploma Entry Examinationは、International Higher Certificateに合格された方のみが受験できます。
※ 2005年10月に日本語でAdvanced Certificateを受験し、再受験を希望される方は、今回の試験システム変更に則り、改めてInternational
Higher Certificateを受験していただく必要があります。
※ International Diploma Entry Examination<英語>は筆記試験となります。
さらに、その上にはディプロマDiplomaがあり、合格者には英国政府認定資格認定書が与えられます。札幌ワインアカデミーの本科ステージ1、ステージ2はWSET®の初級と中級の認定講座となりました。本科ステージ1を修了した方は、オプションで初級の試験を提携校のアカデミー・デュ・ヴァン東京本校で受験できます。また、本科ステージ1、ステージ2の両方を修了した方は、オプションで補講を受講していただいた上で、中級の試験を受験することができます。 |
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◆初級 Intermediate Certificate
ワインのプロフェッショナルを目指す方、並びに一般を対象。ワインをはじめ、ビール、酒精強化ワイン、発泡性ワイン、ビール、スピリッツ、リキュールが含まれます。
【初級資格試験内容】
・ ワイン概要
・ 保管とサービス
・ テイスティング方法とワインの評価
・ フランス
・ イタリア
・ スペイン&ポルトガル
・ ドイツ
・ 他欧州
・ 南北アメリカ&南アフリカ
・ オーストラリア&ニュージーランド
・ 発泡性ワイン
・ 酒精強化ワイン
・ スピリッツ&リキュール
・ ビール&他のアルコール飲料
【初級資格試験概要】 1時間 50問4択
【対象】 本科ステージ1を修了した方
【受験料】 13,500円(税込) ※日本語教本代含
【試験日】 2006年4月2日(日)11:00〜
【場所】 アカデミー・デュ・ヴァン本校 東京都渋谷区神宮前5-53-67コスモス青山ガーデンフロア
Tel.03-3486-7769 Fax.03-3486-5482 |
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◆中級 International Higher Certificate
初級より、更に広く深い教育内容で、特にプロフェッショナルの方を目指す方に。
【中級資格試験内容】
・ ワインの生産(ブドウ栽培、ワイン醸造、ラベル法規)
・ フランス
・ イタリア
・ スペイン
・ ポルトガル
・ ドイツ
・ 中央並びに東ヨーロッパ
・ 南アフリカ
・ オーストラリア&ニュージーランド
・ 北アメリカ
・ 南&セントラル・アメリカ
・ 他のワイン産国
・ 発泡性ワイン
・ 酒精強化ワイン
・ スピリッツ&リキュール
・ 保管、サービス、料理とワインの相性等
【中級資格試験概要】
・ 45分 50問4択
・ 15分 テイスティング
【対象】 本科ステージ1、ステージ2の両方を修了した方
【受験料】 52,500円(税込) ※日本語教本、補講料含
【試験日】 2006年4月2日(日)14:00〜
【場所】 アカデミー・デュ・ヴァン本校 東京都渋谷区神宮前5-53-67コスモス青山ガーデンフロア
Tel.03-3486-7769 Fax.03-3486-5482 |
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